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診断・治療 実績例(5)ウンリュウヤナギ
以前より弊社維持管理パトロール業務の中で気になっている樹木があった。また、常日頃業務打ち合わせの中でも、その樹木については注意して観察するように伝達していた。
関係官庁も保存樹木の指定を受けているため管理面でも配慮していたし、最近樹勢の衰えを感じていたため協議の上診断治療となった。

対象木:電車道の雲龍柳[ウンリュウヤナギ]

「緑をつくる」、「緑を育て守る」の事業を柱に一本でも多くの木を植えて、一本でも多くの木を後世に残すことを信念に、「旭川市を緑にする会」が指定した保存樹木である。
幹地際には、コフキサルノコシカケ(腐朽型:幹心材白色腐朽)が発生、腐朽率は40%前後と診断した。


白色腐朽・・・
樹木の木部を構成するリグニンを腐朽するため、腐朽部が白色になるのが特徴である。
セルロース、ヘミセルロースを腐朽する褐色腐朽型もある。
◆治療内容
 (1)樹冠を1/2程度に剪定
 (2)コフキタケを撤去し腐朽部の切除と消毒
 (3)空洞部に詰め物をしてふさぐ

腐朽菌の侵攻自体を防ぐことは出来ないが、定期的に調査して対応していくしかないと考える。


右の写真は、コフキタケ撤去後の様子。
下の写真は、腐朽部をかきとり消毒を行っているところ。
一日でも長くウンリュウヤナギが旭川の町で生育できるよう見守りたいと思います。

尚、このウンリュウヤナギはいったん旭川市の保存樹木の指定が解除されました。

また、いつか元気に、そして立派な樹形になって、また皆さまの前に保存樹木として指定される事を期待します。