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(2)気になる木シラカバ
北海道でこの木の姿を見て、誰もが「シラカバ」と言えるぐらい有名な樹木である。
誰もがその白い樹皮に感動し、樹皮の特徴でシラカバと認識している。

樹木を扱う専門の者でも葉だけでその木の名前をすぐに判断できるものと、できないものがある。つまり、専門家でもこの木は何の木かと判断するには、樹形、樹皮、葉のつき方等、樹木全体を見る事によりその木は何の木かと判断しているのです。
葉だけではわからない時の方が多い……種あかし(笑)

私の祖父の現役時代、北海道で庭を作る時、シラカバを植えるということはありえないことであり、シラカバのくくりは「雑」つまり雑木であり、シラカバ本体より樹皮のほうに利用価値があったようです。その訳は、シラカバの樹皮「ガンビ」は、火つきがよいため焚き付け用に最高のアイテムだったのです。今でも御年輩の方はシラカバの事をガンビと呼ぶ人が多いのもそのためでしょう。

また、シラカバはパイオニアツリーと言われるぐらい、伐採跡地や山火事跡の裸地など、日差しが強い所にシラカバはいち早く進入し、真っ先に荒れ地を森へと変えてくれます。
シラカバは成長が早い分寿命が短いため森では早く朽ちて土となり、次の世代の樹木達の栄養となるのです。
これも母なる木マザーツリーとしてのシラカバの使命なのかもしれません。
けっこう偉い木でしょ!


ある街で見つけたシラカバ

樹木の中心が茶色くなっているのがわかりますか?
樹木は、だいたいが枝先から枯れてくるか、下の方から枯れてくるのが一般的です。

どうしてこのシラカバは中心から枯れてきたのでしょう?
不思議でしょう?

私もこの木を見つけた時、あれどうしたんだろう、何があったのだろうと観察しました。

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(答え)
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答えツリガネタケ(ホクチタケ)

シラカバなどの生立木の樹幹に白色腐朽を起こすツリガネタケだったのです。

白色腐朽菌は、リグニンをはじめセルロース、ヘミセルロースを分解してしまうので、幹自体大変もろくなってしまいます。
そのためちょっと強い風が吹くとそこから折れてしまうことがありますので注意が必要です。